試合で能力を発揮するために~動体視力をトレーニングするサングラスだけでは足りないもの~

コラム(オピニオン)
Pexels / Pixabay

広島カープの練習において「トレーニングサングラス」が使用されているとう。先日テレビで紹介されていた。

そのメガネは、液晶レンズが点滅するので動くものが非常に見えづらいとのことだ。

目に負担がかかるゆえに、動体視力が向上する効果があるという。

目に負荷をかけることで動体視力の向上を狙う

例えば、野球であればノックをそのメガネでトレーニングをすれば、守備力が向上するかもしれない。

実際、私は使用したことがないので、その効果を実感することはできていない。

しかし良い意味で目に負担がかかるのは明らかで、動体視力が向上につながるであろうと予想できる。

だが、硬式のボールでノックを受ける場合、ボールが目に当たってしまうというリスクがある。

ゆえに、最初はゆっくりしたボールのスピードではじめるべきであろう。そうして何日か練習するうちに、動体視力が上がっていることに気づくだろう。

「試合中」での動体視力を高めるには

このメガネで基礎的な動体視力を鍛えることができるということは、容易に想像できることはここまで述べてきた。

しかし、ここで考えてみたいのは、試合中の動体視力を高める、または自分の能力を大いに発揮するにはどうしたらいいかということだ。

この「トレーニングサングラス」を使えば、「基本能力」としての動体視力を高められるかもしれないが、それが試合で活かされなければ意味がないからだ。

では試合で活かすにはどうしたらよいだろうか。

そのためには、目の適度なリラックスが必要だと思う。

なぜなら、目は緊張してしまうと視野が狭くなってしまい、動きが鈍くなってしまうからだ。

試合中のリラックスでパフォーマンスを高めたイチロー

photo credit: photojeffic ichiro-03 via photopin (license)

試合中のリラックスといえば、イチロー選手のルーティンを思い出す。

バッターボックスで右手でバットを立てて左手を右肩に載せる、おなじみのポーズだ。

野球ファンのあなたなら知っているのかもしれないが、あのポーズの目的はカッコつけることではない。

あのバットを立てる行為は、バットの先端とセンターのバックスクリーンを交互に見ることによって、ボールを見るための「目の準備」をしているのだ。

動体視力トレーニングを、毎回のバッターボックス行っているのである。

さらに、専門家によると、あのポーズは肩甲骨のリラックスにもなるという。

厳密にいえば、バットを立てるというよりも、バットを回しながらあのポーズをすることで、肩甲骨がゼロポジションという位置になる。それが、リラックスにつながるのだ。

*ゼロポジションは肩への負担を軽減できるポジションのこと。

参考「肩の機能解剖 ゼロポジションとスキャプラプレーン

肩甲骨のリラックスができれば、スイング時のバットコントロールをしやすくなる。

イチロー選手は毎回のバッターボックスで、目をリラックスさせて動体視力の高める準備をし、肩甲骨を柔らかくした上でバッティングに備えているのである。

普段のトレーニングと試合での準備、その両方が必要

野球選手にとって、動体視力を高めることは、自らのパフォーマンスを向上することに大いに役立つ。

しかし、それらの能力を高めるだけでなく、試合中の自分の目が機能するための努力も必要だ。

日々の練習で動体視力を鍛え、試合では「目のリラックス」ができれば最高だろう。

そのためには、このトレーニングメガネを用いて練習をしつつ、イチロー選手のように、試合中では「目のリラックスをするためのルーティン」をつくりだすのもいいだろう。

普段のトレーニングだけではなく、試合中にいかに能力を発揮するかという視点も重要だ。そのどちらも磨いてきた選手が、一流選手に近づけるのだろう。

コメント

オススメ動画視聴サービス