だいぶ昔の試合だが、巨人のOBの仁志敏久氏が解説をしており、それを聞いていた私はえらく感動した。
なぜなら、仁志氏の解説・コメントから「こよなく野球を愛する野球愛」を感じられたからだ。それを思い出しながら書いてみる。
確か、西武ライオンズは高橋光成が先発の試合だったはずだ。
まずは当日のスコアボードをのせる。日時は、2016年6月8日の試合だった。
球場:西武プリンス
試合時間 : 3:14 ( 開始18:00 終了21:14 )
入場者 :29,018
対戦:2回戦 ([西]1勝1敗0分 )
R | H | E | |||||||||||||
読 売 | 0 | 5 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | – | 7 | 12 | 1 | ||
埼玉西武 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | – | 5 | 10 | 2 |
勝投手 : 内海 ( 2勝2敗 )
敗投手 : 髙橋光 ( 3勝2敗 )
セーブ : 澤村 ( 17セ )
仁志敏久氏の試合終了後のコメント
ここで箇条書きで、仁志氏の試合終了後のコメントを載せる。
特に印象的だったのが、先発投手の高橋光成について語っていたところである。
以下に抜粋する。
- ストレートの球威をもっとあげてほしい
- スプリットもキレよくしてほしい
- この試合どうこうではなく、もっと長い目で成長し、より高いレベルを目指してほしい
以上のようなことを落ちついて語っていた。
高い視点から野球を見ている仁志氏
ここで私が感じたことは、野球の見方にもレベルがあるということだ。
例えば、ただのファンが試合を見る場合、試合の結果に一喜一憂する。「今日は光成がダメだ」と嘆く。
確かに今日の高橋光成のピッチングは悪い結果だが、高い視点で見ている人はそうは見ない。長期的に、多角的に試合を見ているのだ。
先ほどのコメントをもう一度みると、ありきたりなことを言っていると思うかもしれない。
しかし、それはただのファンが、「今日の高橋はダメだ、次ガンバレ」という具体的なアドバイスもなしに応援するのとは違う。
仁志氏は具体的にアドバイスしつつ、長い目で見て高橋光成の成長を期待しているのである。
それはまるで、親が子に期待するかのような愛があったように思う。
なぜ仁志氏は高い視点から野球を見えるのか
では何がそうさせるのだろうか。それは野球に対する愛情だと考える。
もちろん、仁志氏の野球経験の多さと深さに関係してくるだろう。
実際に仁志氏は、プロとして何十年もプレーし、引退後も解説者として活躍している。
しかし、解説者の中には、経験が素晴らしくても、短絡的な解説やコメントをしている人がいるのも否定できないのではないかと思う。
確かに、プロ野球選手も解説者もただの仕事と言えば仕事とみることができるため、それはそれでありなのかもしれない。
だが、そんな中で仁志氏は、その仕事であること以上の仕事をしていた。
それは野球が好きで、愛情があるからこそ、その選手を深く考察でき、親のように長期的にその選手を見つめることができていることに要因があるはずだ。