誰にでもひいきするチームがあると思います。ファンがひいきチームやその選手を応援し、好きであるゆえに大目に見てしまうようなことは、よくあることでしょう。
*この記事では特定の球団を応援し、そのチームよりの見方をするチームを「ひいきチーム」として定義して使います。
このようにひいきチームに肩入れすることは、ファンだけではなく、地元チームを応援するテレビやメディアにも当てはまります。
例えば、読売テレビがジャイアンツよりに放送するのは当然ですし、逆に関西のメディアが阪神タイガースに焦点を当てて発信するのもうなづけます。どちらのチームの肩を持たない放送というのは、NHKくらいでしょう。
このように、テレビやラジオの野球中継では、多かれ少なかれ、どちらかのチームに偏りがちは放送がほとんどです。
それらに対して、私達は様々な印象を抱きます。自分が好きなチームを応援するテレビやラジオであれば好感がもてるでしょう。逆に、ライバルチームの放送では気にくわないと感じることもあるはずです。
そんな、ひいきチームに偏りがちな野球中継の「あるある」を考えてみました。
あるある:相手チームの攻撃なのに、前の回のひいきチームの攻撃の振り返りが続く
そのあるあるとは、
相手チームの攻撃なのに、前の回のひいきチームを振り返る放送が続く
です。
例で説明したいと思います。
例(*以下は全てフィクションです)
ひいきチーム:スイカーズ
相手チーム:メロンズ
場面:前の回(4回裏)にスイカーズが二死から3連打で1点先制した後、次の回(5回表)のメロンズの攻撃
*実:実況 解:解説
実「先ほどはスイカーズは見事な3連打でしたね。」
解「そうですね。しかも二死からというのは大きいですね。メロンズにとってもダメージは大きいでしょう。」
実「さあ、メロンズの攻撃は3番松尾から。第1球投げました。アウトコース見送った、ボール。」
解「特に二死になってからですね、粘って出塁したコジローは良かったですよね。その前の打者2人が淡白に終わっていましたからね」
実「そうですね。メロンズはその前の2人合わせてわすが6球で凡退していましたね。
ピッチャー、投げた。ストライク。ワンボール、ワンストライク。」
解「この1点は投げているスイカーズの坂松にとって、かなり勇気づけられる1点でしたね。なんといっても先制点ですからね。意外と大きいものですよ、先制点は。」
実「そうですね〜、坂松、第3球、投げたッ!伊良、打った、これはボテボテのセカンドゴロ。アウト、ワンナウト。」
解「しかもタイムリーを打った新尾というのがポイントですね。長らく苦しんでいましたから。4番が打てないとチーム全体の士気も下がりますから、、」
実「久呂田っ、打ち上げた。これも平凡なレフトフライになり、そう、です。ボールが落ちてきて、捕った、アウト。ツーアウト。
解「坂松も分かってますよね、先制点を取った後ですから。非常に丁寧に投げてます。」
実「ポンポンと2アウトを取りましたからね。」
解「たかが1点ですが、されど1点ですからね。それにしても、見事な3連打でしたね、スイカーズの攻撃は。」
・・・
特定チームへ肩入れする野球中継はどう思う?
このように、「相手チームの攻撃なのに、ひいきチームの情報ばかり伝えてしまう」。
あるあるではないでしょうか。
特に地元チームを応援するテレビ中継やラジオもそうですよね。
これらを見たり、聞いたりして、あなたはどう感じるでしょうか。もしあなたがそのひいきチームのファンだとしたら、「いいぞ!もっと聞きたい!」と思うかもしれなません。
逆にライバルチームのファンだとしたら「ムカつくわ~」と感じることもあるでしょう。私にも、その両方の経験があります。
とはいえ、野球中継をする側にもスポンサーがありますから、それに合わせて放送している面もあるのでしょう。好き好んでそういう放送をしているわけではないのかもしません。
しかし、野球の中継ですから、試合の進行が分からなくなるくらいに、肩入れチームの情報ばかりを流すのは考えものです。
でも、このような過度な肩入れをする野球中継がたまにあることは事実です。まあ、それはそれで面白いという見方もありますが(笑)。
その他のあるある
その他のあるあるを列挙してみました。
・やたら大差で負けているのに、1ミリでもいいのでひいきチームのポジティブ要素を探す、褒める
・勝手も負けても、ひいきチームからMVPを選ぶ
・実況または解説が、ひいきチームではないチームの選手の名前を間違える、または誤った呼び方で呼ぶ
etc
あなたにとってのあるあるはありましたか?
ほとんどの人は、ひいきチームを応援する野球中継であれば、気分良く見たり聞けたりするでしょう。その逆もまた然りです。
なんだこの実況と解説、特定の球団しか応援しないじゃないか!
こんなふうにあなたは怒るかもしれません。もちろん、その気持ちもすごく分かります。しかし、たまには
どの野球中継も、多少のひいきや、偏りはあるんだな
くらいに客観的に考えることで、
あー、これはあるあるだよね
と、ある意味悟った気持ちになるのではないでしょうか。
野球中継にはひいき応援はつきものです。それでも野球が好きという気持ちは、ひいきチームもそうでないチームも、実況も解説も、選手もファンも同じはず。
そんな思いをもって、野球中継を見たり聞けたらいいのになと思います。