今日はオススメの本を紹介したいと思います。
それは、「日本人投手黄金時代」という杉浦大介さんの著書です。
2014年に活躍した、田中将大選手やダルビッシュ選手、黒田選手や岩隈選手などを中心に、なぜ日本人投手がメジャーで良い成績を残せるのかを、データやインタビューを元にまとめてあります。
テレビやインターネットの情報では見えない、著者ならではの視点がとても面白いです。
日本人投手のルーツである甲子園
特に、日本人投手のルーツである”甲子園”についての考察が、より深いものとなっています。
メジャーというかアメリカでは投手の肘への負担に相当敏感です。
だからこそ、若い選手には球数制限を課しています。また、肘への負担が大きいとされるスプリット(フォーク)ではなく、比較的負担が少ないとされるチェンジアップを勧めています。
一方で日本では若い選手でも球数制限はなく、むしろ甲子園で球数を多く投げた投手を”よく頑張った”といって称賛する雰囲気があります。
また、落ちるボールとしてスプリット(フォーク)を投げる投手も多くいます。それが、投手の選手生命に関わってくるという見方もありますが、アメリカほど気にされているわけではありません。
メジャーリーグで有効なスプリットという魔球
このような日米の考え方やアプローチの仕方に違いがあるからか、日本人投手のスプリットはメジャーリーグで有効になっています。
なぜなのでしょうか。
その要因の一つには、メジャーリーグの打者はスプリットには慣れていないことが挙げられるしょう。彼らは落ちる球としてチェンジアップは慣れているものの、スプリットにはあまり慣れていないです。
実際に、野茂投手のフォークボールはメジャーを席捲しました。
そこからスプリットを投げる投手が続々と好成績を残しました。
- 大家投手
- 大塚投手
- 佐々木投手
- 黒田投手
- ダルビッシュ投手
- 田中将大投手
と名前を挙げてみても、納得の顔ぶれでしょう。
まとめ
このように、日米の対比についても注目して読むとおもしろいかもしれません。
メジャーリーグがその人の国籍・出身国は関係ありません。どんな野球選手で、どんな成績を残すかがすべての世界です。
この本を読めば、日本人投手がの真の評価が分かるのでしょう。そうすれば、今後のメジャーリーグに対する見方も変わるかもしれません。
野球マニアには必読の一冊です。