大船渡高校の佐々木朗希選手は甲子園出場となりませんでした。
2019年7月25日の花巻東高校との岩手大会の決勝戦では、佐々木選手は出場しなかったのです。試合は花巻東高校が12-2で大船渡高校に勝利し、甲子園の切符を掴みました。
佐々木朗希選手は注目を集めているだけに、決勝での登板回避に疑問や批判の声がありました。
一方で、佐々木選手の登板回避を決断した大船渡高校の国保監督の声に理解を示す人もいます。
いずれにせよ、今すぐに議論して正解がでるわけではないはずです。この判断が良かったのか悪かったのかなんて、*未来にならなければ分かりません。
*約3年後の2022年の4月10日:プロ野球記録の13連続奪三振を達成。完全試合を達成。
しかし、これらのコメントは、今後の高校野球の球数制限問題や選手の未来を考える際に、参考になる意見でもあると思います。
なぜなら、甲子園は高校球児の憧れであり、国民の関心がもっとも集まるスポーツの一大イベントであることから、甲子園出場がかかる地方大会決勝戦での登板回避のインパクトが強いからです。それに対する想いが強い人が多いからこそ、様々な意見がありました。
そこで今回は、この佐々木投手登板回避に対する様々な意見をまとめました。現役プロ野球選手からプロ野球OB、高校野球関係者まで、なるべく多くの種類のコメントを載せています。
それでは、どうぞ!
*コメントは随時更新予定です。
*2019/7/28:大谷選手やダルビッシュ選手、斎藤佑樹選手や張本勲氏らのコメントも追加しました。
1. 佐々木朗希本人と大船渡・国保監督のコメント
佐々木朗希選手
監督の判断なので、しょうがないと思います。
高校野球をやっている以上、試合に出たいというのは当然のことだと思うので、投げたいという気持ちはありました。
(監督の判断は)ありがたいこと。その分、将来活躍しないといけない。
スポニチ朝刊7/26
大船渡高校・国保監督
故障を防ぐために起用しませんでした。
よくなかったわけではないんですが、連投で暑いこともあった。
未来を先に知ることはできないんですけど、私としてはプレッシャーのかかる決勝戦で、甲子園が素晴らしい大会で素晴らしい舞台、この決勝戦を勝ったら待っているのは分かってたんですけど、今までの3年間の中で、壊れる可能性が高いのかなと思って、私には(起用を)決断できませんでした。
重大な決断。そこ(登板回避の判断)は大人がと思いました。
2. 現役プロ野球選手・メジャーリーガーのコメント
2.1 現役プロ野球のコメント
ここからは現役プロ野球選手のコメントを紹介します。
中日・松坂大輔選手
難しい判断だったと思う。甲子園に行きたかっただろうし、佐々木君という宝物を壊すわけにもいかないし……
朝日新聞デジタル
使わないで勝つのが理想だが、簡単には勝てない。甲子園で見たい気持ちはあったけど。
朝日新聞デジタル
西武・高橋光成選手
高校球児にとって甲子園は特別な場所。球数とかも言われてるし、仕方ないけれど、僕が佐々木くんの立場だったら投げたいって思いますね。
スポーツ報知
日本ハム・斎藤佑樹選手
この件については正解はないと思います。一番大事なのは(国保)監督と佐々木君の関係性だと思います。
東スポWeb
自分は結果的に勝てましたが、もし(早実の)和泉監督に『やめろ』と言われれば投げなかったと思います。それだけ和泉監督には全幅の信頼を置いていましたし、関係性がありましたから。
東スポWeb
自分だったらもちろん投げたい気持ちはあるでしょうし、チームメートと甲子園に行きたい気持ちもあると思う。
ただ、もし自分(のコンディション)が同じような状況だったら、投げる自信がなかったかもしれない。『次点の投手が投げたほうが勝つ確率が上がるのではないか』と考えてしまうと思います。
東スポWeb
ソフトバンク・島袋洋奨
いまは色々とあるので一概には言えない。
Full-Count
僕個人的には気にしていなかったですね。しんどいとかは思ったことはないです。
甲子園で投げられる機会がそうそうあるわけではないので、投げたいという思いしかなかったですね。そこを目指して、制限で投げられないとなると、僕個人としてはそっちの方が悔しいと思いますね。
1ミリも後悔を感じたことはないですね。それまでに準備しておくのも、最後まで勝ち抜く過程としてやってきていたので。
Full-Count
練習も相当やって、ケアもやって夏に臨んだ。投げるしんどさもなかったですし、そこに関しては準備してきたので全然いけますよという心構えでした。
自分の立場なら、投げたいですね。それで負けるのも悔しい。ベンチから見ていたら、悔しいと思います。
高校球児にとっては、将来よりも、目の前の試合を、というのは間違いないこと。そこを目指してやってきているものなので。
その先を考える選手であったら何とも言えないですけど、僕はあそこで勝ちたいというのを優先していたので。
Full-Count
2.2 現役メジャーリーガーのコメント
ここからは現役メジャーリーガーのコメントを紹介します。
マリナーズ・菊池雄星選手
投げる、投げないの問題ではなく、(連投になる)日程になっていることを全体的に考えていかなきゃいけない。
日本経済新聞
大変な決断だっただろうし、(国保)監督と佐々木君の信頼関係は相当なもの。
日本経済新聞
エンゼルス・大谷翔平選手
僕は詳しいことは分からないので。そこに対して言うのはちょっと違うんじゃないかなと思いますけれど、、
もちろん悔しい気持ちはあると思いますし。甲子園が全てだと思って取り組むのが高校球児じゃないかなと思うので。
今はそうじゃないかなと思いますけど、終われば、その先に進んでみれば、一つの過程としてあるものだと思っているので。
もちろん大事なところではありますけれど、これからも頑張ってほしいなと思います。
スポニチ
カブス・ダルビッシュ有選手
何で投げさせないんや、とか言ってる人たちは子どものことを全く考えていないと思う。
サンスポ(共同)
これほど全国から注目されている中で佐々木君の未来を守ったのは勇気ある行動。
熱中症対策や球数制限など、子どもたちや野球の未来を考えれば普通にやるべきことができていないってことが問題。
サンスポ(共同)
3. プロ野球OBのコメント
巨人・原辰徳監督
本人と監督さんを含めた関係者が苦渋の決断をしたのではないかと察します。彼と皆さんで決断したことが僕は正しかったと思います。
(佐々木くんは)もう例えようのい選手だなと。ぜひ、甲子園で見たかったな、というのは率直な意見です。
スポーツ報知
西武・辻発彦監督
本人も『次勝たないと、1回戦敗退と一緒』って言っていた。
(監督も将来を考えての判断)だと思うけど(準決勝の)展開的にも、代えて連投させるべきだったんじゃないのかな。ファンは見たかったと思うし。
スポーツ報知
楽天・平石洋介監督
投げてないの?あれだけ足上げてもバランス崩れないのがすごいよね。
甲子園で勝ち上がってきたチームがどう攻略するか見てみたいと思うけどね。
スポーツ報知
ヤクルト・小川淳司監督
難しい判断。第三者が言うことじゃない。
スポーツ報知
日本ハム・栗山英樹監督
一番大事なことは、どんな状況でそういうことになったのか。それは、中の人にしか分からない。
日刊スポーツ
(投手の起用法や大会運営などは)いろいろな意見があっていいし、みんながこの問題について真剣に考えることが大事。
何を選択して、次の世代に伝えていけばいいのか。今、一概にこうした方がいいとか、答えを出さない方がいい。
日刊スポーツ
ロッテ・吉井理人投手コーチ
個人的には連投する姿も見てみたかった。
高校野球のバックグラウンドを考えると、投げさせてやれという人の気持ちも分かるし、選手個人の将来を考えろという意見も分かる。
スポニチ7/26朝刊
ソフトバンク・王貞治会長
事情があるんだろう。
最後の夏だから投げさせてやりたかっただろうけど、チーム事情なので俺たちがあれこれ言っても仕方がない。
スポーツ報知
桑田真澄氏
今日の試合で投げない選択をした大船渡の国保監督と佐々木投手の勇気に、賛辞を贈りたいと思います。
スポーツ報知
甲子園を目前にした地方大会の決勝戦で勝つことは、監督・選手を含めてチーム全員の悲願だったと思います。
また、周囲からの期待もとてつもなく大きかったでしょうから、今回の決断を下すには大きな重圧があったと察します。
スポーツ報知
それでもなお、エースのコンディションを優先させたことは素晴らしい判断ですし、日頃から監督が選手を細かく観察し、佐々木投手と的確にコミュニケーションを図っていた証しだと思います。
以下略
スポーツ報知
落合博満氏
周りがとやかく言う問題じゃない。指揮を執った監督が最善策を取っただけ。
スポニチ
当事者が解決すればいい。周りが騒ぎたいのは分かるけど、学校や監督の立場がある。議論にしてはいけない。
スポニチ
野村弘樹氏
佐々木が決勝で投げなかったのは残念だが、球数にシビアになっている時代。
1人の投手が最後まで投げ抜く時代ではない、ということだろう。
サンスポ7/26朝刊
・・・中略
130キロしか出ない投手と160キロを投げる投手では体への負担が違う。
まだ成長期なので、しっかりとトレーニングを行って、丈夫な体を作ってほしい。もっと球速は出るし、ボールの回転数が増すことで球の質も変わってくると思う。
サンスポ7/26朝刊
長嶋一茂氏
結論からいって、素晴らしい英断。監督は32歳。よくぞ(やった)。
彼を出さないということに世間へのリスクとか体裁とかあると思うが、彼のこと、佐々木投手のことを考えて出さなかったのは素晴らしいことだと思います。
スポニチ
1回のチャンスを取ったがために彼のこれからのチャンスをすべて失うという判断もある。彼の個が優先されるのか、チームが優先されるのかを考えた時に高校野球のレベルで言うと、それは個を優先させるべき。
いつの時代だって個が尊重されるべき。個が集まってチームになるわけですから、そこの監督の考え方は僕は共感できる。
スポニチ
金村義明氏
私の場合は甲子園で勝つことが目標だったし、マウンドで死んでもいいと思って投げた。
佐々木の場合は甲子園が最終目標でなかっただけのこと。
大船渡に進んだのも、甲子園に行くことより、仲間との野球を大切にしたからだろう。
スポーツ報知
プロのスカウトに聞いても、完成度は高校時代の大谷より上だと聞く。
ただ、スタミナ面の不安は耳に入っていた。4月の高校日本代表の合宿で163キロを出したときも“休み肩”だったらしい。連投するスタミナがないので、決勝に投げなかったのは、将来のことを考えれば正解。
いちファンとしては甲子園で見たかった。
スポーツ報知
川相昌弘氏
大谷に続く日本の宝になり得る投手なので、故障されるのも怖いし、監督も気を使ったと思う。
スポーツ報知
選手たちがこれで納得できるのかどうかが問題。
スポーツ報知
江本孟紀氏
1人の選手の体を気遣って、他の部員の気持ちは、どう気遣うのか…。野球は団体競技なのか、個人競技なのか…。
サンスポ7/26朝刊
いまどきの監督が、いまどきの判断で決めたこと。
そういう方針の監督に任せている以上、現実として、そのやり方を受け入れるしかない。だからあえて、否定はしない。
サンスポ7/26朝刊
古田敦也氏
賛否があるんですけどね、やはりこの佐々木君を一番間近で見ててね、長い間ずっと見てた監督がですね、こういう判断をされたんでね。
我々はね、細かいこと分からないんでね。やっぱり監督の考えをまあ僕は支持したいと思いますね。
スポニチ
張本勲氏
32歳の監督で若いから非常に苦労したと思いますが、絶対に投げさすべきなんです。
スポーツ報知
前の日に129球投げていますが、予選で4回しか投げていないんです。合計で450球ぐらいしか投げていないんです。
昨年、吉田輝星が800球ぐらい投げているんです。これぐらいの選手でものすごい素質があります。ダメになった選手はいくらでもいるんだから。
監督と佐々木君のチームじゃないんです。ナインはどうしますの?一緒に戦っているナインは。1年生から3年生まで必死で練習して、甲子園は夢なんです。
スポーツ報知
私らの時代は、夢が欲しくて路地で泣いたことあるんです。出たい出たいって。
2年生1年生も見てるんだから。先発させて、ナインに早く点取ってやれよと。そしたら代えてやることもできるんだからということもできるから、これは間違いだと思います。
スポーツ報知
壊れるとかケガを怖がったら、スポーツ辞めた方がいい。みんな宿命なんだからスポーツ選手は。
スポーツ報知
4. 高校野球関係者のコメント
高校野球の監督、監督経験者のコメント
ここからは高校野球の監督、監督経験者のコメントを紹介します。
花巻東・佐々木洋監督(決勝で対戦)
まずはケガを心配した。その上でなるべく出さない展開にしたいと思った。
スポニチ
自分は雄星を預かった経験で、翔平のときに改善できた部分もある。ケガをするしないだけではない凄い選手を預かる苦労は必ずある。
スポニチ
大阪桐蔭・西谷浩一監督
佐々木くんが投げていると思っていたので、出場しなかったと聞いてびっくりしました。
どういうチームのつくり方をしているのか分からないので、何とも言えない。
うちは3連投はさせないですけど、できるように準備はしてます。
スポーツ報知7/26朝刊
履正社・岡田龍生監督
佐々木くんが出ていたら勝っていたかもしれない。
それよりも、佐々木くんの将来とか体力面でどうにかなるのを事前に防ぐことができるのが、ある意味ですごい。甲子園が1番じゃないということでしょうね。そういうことが徹底されていたら、子供たちも納得していると思います。
スポーツ報知7/26朝刊
横浜高校元監督・渡辺元智氏
私なら投げさせた。
佐々木投手が本当に肩を壊しかねない症状だったのなら評価できる。
本人も投げたいと思っていたようだし、何より甲子園を目指して努力してきたはず。本人の意向を聞き、できるところまでは、やらせるのが高校野球だ。
朝日新聞デジタル
佐々木君本人にどこか故障があるのならやむを得ませんが、なぜ一番大事な決勝戦にエースを投げさせないのかは、理解に苦しみます。
あれほどの打撃力がありながら、代打にも出てこないというのは、体調不良などのアクシデントがあったとしか考えられません。
スポーツ報知
佐々木君だけの大会ではありません。チームメートや応援してくれる人々など、いろんな方に支えられ、みんなで甲子園という舞台を夢見て頑張ってきた。
さらに、甲子園で佐々木君が活躍する姿は、子供たちや同世代にとっても大きな励みになったと思います。
決勝戦に『出さない』という決断は、寂しいというのが正直なところです。
スポーツ報知
智弁和歌山高校元監督・高嶋仁氏
自分のチームのことではないですから。
スポーツ報知
投げなかったのは、何か事情があったのでは。(佐々木の)将来を考えてのことでしょう。
スポーツ報知
これで壊れるなら、プロに行っても壊れる。
スポーツ報知
(智弁和歌山は)甲子園に出るために練習しているし、選手を甲子園に出したいから、投手も投げさせる。
スポーツ報知
盛岡大付高校元監督・沢田真一氏
私が監督だったら、投げさせたでしょうね。
「朗希頼むぞ」と言って送り出した。そのうえで、野手陣に「接戦ではなく、お前たちが打って点差をつけて楽に投げさせてあげよう」と鼓舞したと思います。
もちろん、朗希くんがケガをしていない場合です。50パーセントくらいのパフォーマンスしか出せないようでしたら、登板させません。
AERAdot.
(国保監督の決断については)勇気ある決断だったと思いますし、賛成です。
仮に本人が投げたいと言っても、指導者にはケガのリスクと子どもの将来を考える義務があります。
国保監督も、部員たちのいろいろな思いを掌握したうえで、今回の試合と朗希くんの将来を天秤にかけた苦渋の決断だったと思います。
AERAdot.
高校野球関係者のコメント
ここからは高校野球関係者のコメントを紹介します。
新潟高野連・富樫信浩会長
*2018年12月、新潟県高野連の富樫信浩会長は春の県大会限定で球数制限を導入すると表明し、一石を投じた背景がある。
関連記事:【高校野球】100球の球数制限によって予想されること3つ【春の新潟大会】
勇気ある決断。甲子園が全てではないという選択をした。そこが大事。
スポニチ
(国保監督の決断については)否定されたら、高校野球界にとってはマイナスだ。
スポニチ
流しのブルペンキャッチャー・安倍昌彦氏
故障以外で絶対的なエースが決勝に投げないというのは、初めてじゃないでしょうか。判断は難しいです。
仮に僕が佐々木君を預かった監督だとしたら…将来を優先するか、この夏を優先するか、どっちかに決めて、誰に何と言われようが貫くしかない。
国保監督は、将来を優先するお考えだったと思います。
スポーツ報知
基本的に体に負担のかかる投げ方ではありません。高校生としては一番故障から遠いフォームともいえる。
ただし勝負どころになると、体の反動を使って投げることがあり、一時的に肩に負担のかかるフォームになることがある。それでもピンチをしのげば、無理のないフォームに戻せる。
これは私感ですが、佐々木君って、故障に対して本能的に『アラーム』を持っていて、パワーの出力の調節ができるセンスと、高い実戦力を持った投手だと思いますね。
スポーツ報知
沖縄水産高校元エース・大野倫氏
*1991年夏、大野氏は右ヒジに故障を抱えながらも地方大会初戦から全試合完投しました。そして甲子園決勝で結果的に投手生命を絶たれた経験を持っています。
ニュースで知りました。決勝で佐々木君を投げさせるため、逆算しての準々決勝での登板回避と思っていたので、僕としても驚きでしかなかった。
けがもない選手を出場させなかったことについては、正直なところ違和感も感じました。
東スポWeb
(今回の議論の焦点については)両極端な事例、ということだと思います。
今まではけがを抱えた選手を守るという意味での球数問題でしたが、今回はけがを未然に防ぐという判断。
こういう事例を目の当たりにすると、指導者によっていろいろと極端な考えを持っているんだなというのがよくわかる。他の選手の気持ちはどうなのか。
限界まで投げさせるのは良くないが、あまりにも過保護にして勝負の土俵にすら上がれないというのも疑問。
東スポWeb
僕のときはけがをしてからの連投だったので、今回のケースとはまた違う。
自分のときは間違いなく投げたかったですし、何としてでも仲間と一緒に甲子園にという気持ちがあった。
仮に自分が監督の立場であったとしても投げさせたはずです。
東スポWeb
よく決断したという意見と、何のために3年間やってきたんだという見方は両方あっていい。
これまでより議論の幅は広がりましたし、それは非常に意義のあること。
東スポWeb
あらためて早急な制度改革の必要性を感じます。
過密日程はもちろん、球数制限があれば規定に合わせて準決勝での球数を抑えざるを得ず、逆に決勝で佐々木君が投げられた可能性もある。
ルール上投げられないとなれば批判自体起こらないし、選手も守れて試合にも出られる。また、批判から監督を守ることにもつながる。
東スポWeb
今だからこそ叩かれるが、10年後には先駆者として評価される判断だとも思う。
今、高校野球は本当に過渡期を迎えていて、この先前時代的な価値観はどんどん淘汰されていく。
いずれは高校野球の歴史を変えた人物としてたたえられることになるのでは。そういう時代は今後間違いなく来る。
東スポWeb
5. スカウト・プロ野球関係者のコメント
スカウト・スカウト経験者のコメント
ここからはスカウト・スカウト経験者のコメントを紹介します。
元ロッテスカウト・得津高宏氏
スカウトの立場からしてみれば『無理をして壊れなくてよかった』と喜ぶべきことなんでしょうけど…。
甲子園を目指していた者としては、大きな違和感を覚えます。監督がプロのこととかを考えすぎて、ほかのメンバーのことを考えていない印象を受けます。チーム全体の目標は甲子園で、そもそも野球というのはチームスポーツ。甲子園のかかった大事な試合にエースを投げさせないだけでなく、4番打者を打席にも立たせないのはやりすぎではないか。高校で野球を辞める子もいるわけで、そういう子たちの夢を奪ったも同然です。
東スポweb
佐々木くんの将来を考えたとしても、これでよかったのかどうか…。あまりに大事にしすぎると、苦しいときに踏ん張れない、すぐにあきらめてしまう選手になってしまうかもしれない。
投げられない状態だったのならまだしも、投げられる状態だったのなら、なおさらです。
野球だけに限らず、批判を恐れて無理をさせないというのが、今のご時世です。『これが時代の流れ』といえばそれまでなのでしょうが、寂しさを感じますね。
東スポweb
ロイヤルズ・大屋博行国際スカウト
彼の全力で戦った姿も見たかったが、米国の高校野球なら連投になるこの試合で登板することはあり得ない
朝日新聞デジタル
6. 地元からの声(一部)
6.1 賛同意見
一番近くで見ている監督の判断を尊重したい。投げてほしい気持ちはあるが、高校生の体なので、第三者がどうこう言う問題ではない。
ー 35年前の甲子園出場時に主将だった吉田亨さん(52) ー
朝日新聞デジタル
選手の将来を最優先。なかなかできない。
スポニチ7/26朝刊
6.2 否定意見
エースで4番が決勝に出ないなんて。高校最後の試合なのに。がっかりだよ。
朝日新聞デジタル
将来のことを考えて監督が投げさせなかったのかもしれないが、それは高校野球なんだろうか。
朝日新聞デジタル
理解に苦しむ。それ以前に温存すべき試合があった。
スポニチ7/26朝刊
コメントは随時更新予定