今日からいよいよ、2019年の夏の甲子園が始まりました!初戦から熱戦が広げられており、どの試合も楽しみで仕方がありません!
もちろん、野球の試合も熱いものがありますが、それに加えて応援も楽しみですよね。
応援歌は年々受け継がれるものもあれば、新しい曲で応援している高校もあります。
その中には定番と呼ばれる「アフリカン・シンフォニニー」や「サウスポー」などもあれば、習志野高校の「レッツゴー習志野」などオリジナルソングもあります。
そこで気になったのが、
この応援歌ってどこの高校がオリジナルなの?
ということです。
大手野球サイトの「スポーツナビ」さんは先日、応援歌のランキングを「20世紀編」「21世紀編」「オリジナル曲編」とジャンルを分けてランキングにして紹介していました。
とてもおもしろいランキングでしたが、全てを取り挙げられていないように感じました。また、ランキングとして紹介しているだけで、曲のリンクなどがないためにイメージしにくい曲もありました。
そこで今回の記事は、高校別のオリジナル応援歌をまとめ、それぞれの曲のリンクを載せました。
この記事での”オリジナル”とは、
(1)その高校が考えて生み出した曲(チャンス紅陵など)
(2)既存の曲を初めて応援で使用した曲(ジョックロックなど)
と定義してまとめました。
ぜひいろいろとチェックしてみてください。
ただし、早稲田の「コンバットマーチ」や慶應の「ダッシュ慶應」などの系列校別の応援は、また別の記事でまとめることにしたので除きました。
今回の記事で曲のイメージを掴んだ後に、もう一度スポーツナビさんの応援歌ランキングを見てみると面白いなと思います。
また、今年の甲子園に出ていない高校もありますが、応援歌自体は他の高校が演奏することもあります。その時にはオリジナルがどこかを思い出し、比べてみるのも楽しいかもしれません。
いろいろな方法でオリジナルソングを楽しんでください!さあ行きましょう!
北海道・東北の高校
旭川大(北北海道)「仁義なき戦い」
*北照高校(南北海道)「アメトーーク応援歌(高校野球大好き芸人応援歌) 」
テレビ朝日の番組「アメトーーク」で作られた応援歌です。2018年7月29日の「高校野球大大大大大好き芸人 栄冠は君に輝くSP」で放送されました。
なんとその放送の1週間ちょっとの8月6日に、甲子園で北照高校が演奏しました。短期間でよくぞここまで仕上げられたなと感動しました。
なお、この曲は千葉ロッテマリーンズの元応援団長のジントシオ氏が作曲しました。
青森山田(青森)「YAMADA COMBAT」
八戸学院光星 (青森)「だいじょうぶ」「フェスティーボ」
だいじょうぶ
フェスティーボ
弘前学院聖愛 (青森) 「となりのトトロ」 「リンゴの唄」
となりのトトロ
リンゴの唄
秋田商業(秋田)「タイガーラグ」
秋田北鷹(秋田)「Gフレア」
巨人が2009年から使用しているチャンステーマで、2018年に準優勝した金足農業高校が使っていることで注目を集めました。
しかし金足農業高校よりも秋田北鷹高校が使用したとされています。
関東の高校
作新学院(栃木)「作新音頭」「作新学院応援歌」「作新健児の歌」
伝統校だけあってオリジナル曲がたくさんあります。作新音頭などは独特のリズムで吹奏楽も上手いため、何度も聞いていると踊りたくなってしまう雰囲気になります。
なお歌詞は下記の同窓会サイトで紹介されています。
佐野日大(栃木)「マグナ」
利根商業(群馬)「アルプス一万尺」
定番のこの曲の元祖は利根商業高校と言われています。その後は法政大学が使用したことで、一気に広まりました。
なお、同じ群馬県の前橋育英が演奏すると、どんどんテンポが速くなることで有名です。
また、滋賀県の近江高校は、近江マーチ(ランナー3塁時チャンステーマ曲)として使用しています。
前橋育英(群馬)「Run and Go」
一度聴いたら耳に残るメロディーです。前橋育英高校といえばこの応援歌ですね。
高崎商業(群馬)「ハリスの旋風(かぜ)」
日立一(茨城)「SEE OFF」
全国でよく使われているこの曲は、日立一高校が元祖です。
2001年から使い始め、同曲を使用するようになった常総学院が2003年に全国制覇することで一気に有名になりました。
中央学院(千葉)「ジダックスファイアー」
習志野(千葉)「レッツゴー習志野」
拓大紅陵 (千葉) 「チャンス紅陵」
吹奏楽部顧問の吹田(ふきた)氏が作曲した、拓大紅陵高校のオリジナルチャンステーマです。
浦和学院がこの曲を取り入れ、なぜか名前が変わって『怪物マーチ』っていう名前で広まっています。
春日部共栄(埼玉)「ガッツ」
浦和学院 (埼玉) 「浦学サンバ1~5」「浦学マーチ1~3」「オリジナルマーチ1~4」
モリシこと森士(もりおさむ)監督が「ノリの良いオリジナル応援歌を」と同校の先生に依頼したとの噂があります。
なお、野球部HPで応援曲一覧と歌詞を掲載してくれています。
浦学サンバ1〜5
浦学マーチ1〜3
オリジナルマーチ1〜4
東海大菅生(東京)「SUGAO MIX」
日大三 (東京) 「Come on!!」
日大三高校のオリジナル曲。 吹奏楽部OBで「N響」打楽器奏者の竹島氏が提供しました。
今ではプロ野球のヤクルトや楽天も使用しています。
東海大相模(神奈川)「クシコス・ポスト」「ドミニク」「ガッツ東海」「江南スタイル」「第九」「HAWAII FIVE-O」「喜びの歌」
「ガッツ東海」をはじめ、様々なオリジナルな曲で演奏する東海大相模高校。
下記は全て載せきれませんが、多くのオリジナル応援があることが分かります。
慶應義塾(神奈川)「烈火 」
横浜(神奈川)「第一応援歌」「第五応援歌」「B1」「リバーエンジョイ」
第一応援歌
第五応援歌
B1
リバーエンジョイ
山梨学院(山梨)「Big Wave」
東海大甲府(山梨)「東海マーチ」
中部(北越・東海)の高校
新潟明訓(新潟)「ヤマザキ一番」
日本航空石川(石川)「パワー」
星稜(石川)「星稜コンバット」
高岡商(富山)「ザ・ホース」
東邦(愛知)「戦闘開始(SHOW TIME)」
近畿の高校
近江(滋賀)「Fire Ball」「ファイナル・カウントダウン」
Fire Ball
2018春のセンバツでチャンステーマとして使用されてから、同校の定番となっています。
原曲はアメリカのラッパーPitbullの曲だそうです。
下記のようなコール・レスポンスで有名ですね。
「今日の主役はどこですか?」「近江高校!」
「チャンスを掴むのはどこですか?」「近江高校!」
「勝負に勝つのはどこですか?」「近江高校!」
「優勝するのはどこですか!?」「近江高校!!!」
ファイナル・カウントダウン
こちらも2018年の春から使用されている曲です。プロレスラー・武藤敬司のテーマソングや、スポーツ中継などでも使用されてきました。
曲名の通り、主に9回の攻撃で使われることが多いとのこと。
三重(三重)「レッツゴー三重」
智弁学園(奈良)「サンバ・テンペラード」「三番」
サンバ・テンペラード
三番
動画は見つかりませんでしたが、こちらも智弁学園がよく使う応援歌です。
天理(奈良)「ファンファーレ」「ワッショイ!」「オブラディ・オブラダ」「ラヴ・ミー・テンダー」
ファンファーレ
ワッショイ!
オブラティ・オブラダ
ラヴ・ミー・テンダー
奈良大付属(奈良)「青のプライド」
同校のオリジナルのチャンステーマ曲です。とても重厚感を感じます。
こちらの曲は、千葉ロッテマリーンズの元応援団長のジントシオ氏が2018年に提供したものです。
曲名の由来は同校のスクールカラーである「青」からだそう。
郡山(奈良)「郡高音頭」
智弁和歌山(和歌山)「ジョック・ロック」「アフリカン・シンフォニー」「ミラクルショット」
ジョック・ロック
アフリカン・シンフォニー
アフリカン・シンフォニーは、1987年に智弁和歌山がアレンジして演奏したのが最初とされています。元祖なだけあり、迫力が半端ないです。
ミラクルショット
市立和歌山(和歌山)「レッツゴーICHIKO」
PL学園(大阪)「ヴィクトリー」「ウイニング」
ヴィクトリー
1980年代から流れている伝統ある曲です。原曲はヤマハのエレクトーン曲をアレンジした「ボイジャー」という曲になります。
残念ながら、PL学園硬式野球部は2016年に休部しているため、もう聞けないかもれません。
しかし、長野県の佐久長聖高校が曲を伝承したそうです。同校の野球部員が、PL学園出身である藤原監督と岸田コーチへ「伝統を継承したい」と依頼したのが始まりです。
最初は吹奏楽部に頼み込み、耳コピして使用していたそうですが、甲子園出場時にPL学園側へ了承をもらい、さらにPL学園側からオリジナルの譜面を受け取ったそうです。
佐久長聖校は2018年夏の甲子園で「ウイニング」を披露しました。
ウィニング
こちらもPL学園の伝統曲です。一方でこちらは完全なオリジナル曲となります。
作曲は1971年当時国語教師だった正井先生です。そのきっかけは、前年の夏決勝で東海大相模高校に6-10で敗れた悔しさからだそう。
その後1978年に見事に夏の甲子園大会で優勝し、曲により箔がついた感じがします。
大阪桐蔭(大阪) 「かっせーパワプロ」 「You are スラッガー」「TOINマーチ〜サーカスビー〜」
かっせーパワプロ
大阪桐蔭高校がブラバンアレンジして高校野球応援に使用したのが始まり(通称「根尾のテーマ」)です。
You are スラッガー
TOINマーチ〜サーカスビー〜
*動画調査中
龍谷大平安(京都)「怪しいボレロ」
オリジナルのチャンステーマ曲です。その名の通り、曲全体で怪しい雰囲気を醸し出しています。何かが起こりそうな感じです。
なお、スタンドの応援団内では「あやしい曲」と呼ばれている模様。
個人的には「ずっとこの曲が続きそうな気がする」ので、守備側は嫌だろうなと思います。
京都成章(京都)「フィーバー」「ジャングル」
福知山成美(京都)「Oh 成美」
京都外大西(京都)「コンバットマーチ」
早稲田や駒大苫小牧が演奏するコンバットマーチとは全く別のコンバットマーチです。この曲は同行のオリジナル曲になります。複数の「コンバットマーチ」があるそうです。
下記動画は「A2」で、私が一番聞いたことがあるバージョンでした。
報徳学園(兵庫)「アゲアゲホイホイ(サンバ・デ・ジャネイロ)」
アゲアゲホイホイとは、サンバ・デ・ジャネイロという曲に「エッサエッサ」「アゲアゲホイホイ」などのコールを加えた応援のことです。
コールもそうですが、メガホンを振って足を上げて応援することでより盛り上がると評判です。
この応援は報徳学園が始めたもので、元祖だけあって迫力も満点です。
明石商業(兵庫)「笑点のテーマ」
明石商業は得点時に笑点のテーマを採用しています。なかなかほっこり得点歌ですね。
中国・四国の高校
倉敷商業(岡山)「桃太郎サンバ」
広陵(広島)「チアソング」
高松商(香川)「プリティフライ」
この曲を甲子園で披露したのは高松商業ですが、元々は同じ香川県の尽誠学園高校のマーチングバンド部が吹奏楽用にアレンジしたものです。
それを高松商業が応援のブラスバンド用に再編しました。
九州・沖縄の高校
大分商業(大分)「東京ブギヴギ」
アサヒビール「クリア アサヒ」のCMソングとして有名な「東京ブギウギ」を、大分商業が2013夏の甲子園で演奏しました。
佐賀北(佐賀)「いけいけダンス」(さあ行きましょう)
原曲は「ヤーヤドー」と呼ばれる「弘前ねぶた祭(青森県)」の掛け声ではないかと言われています(参考: https://www26.atwiki.jp/sexson/pages/326.html )。
各高校がアレンジしており、太鼓のみ(ブラバンの演奏なし)や、ブラバン演奏付きのものなど、演奏形態は様々です。
佐賀北も「いけいけダンス」というダンス付きのバージョンを作成しました。
早稲田佐賀(佐賀)「チャンス早稲田佐賀」
千葉ロッテマリーンズ元応援団長のジントシオ氏が提供したチャンステーマです。
何回も聞いていると病みつきになりそうです。
創成館(長崎)「V-ROAD」
熊本工(熊本)「サンライズ」
こちらは「アフリカン・シンフォニー」をベースにした再編楽曲です。サンライズは多くの高校で使用されていますが、再編楽曲としてオリジナルと思い取り挙げました。
沖縄尚学(沖縄)「ハイサイおじさん」*沖縄県勢
沖縄尚学高校だけではありませんが、沖縄県勢が使うオリジナル曲としてとり挙げました。
他にも興南高校や八重山商工高校なども有名ですね。
最後に
作成してみると、関東や近畿勢の曲が多いなという印象でした。
定番と呼ばれている曲も、実はオリジナルであったりと、いろいろと知れて面白かったです。
また、元ロッテの応援団長のジントシオ氏がオリジナル曲を多く提供しているのも凄いなと感じました。アメトーク応援歌やチャンス早稲田佐賀など、これから定番となっていくかもしれませんね。
今回の記事では全てとりあげられていないかもしれないので、あなたが知っているオリジナル曲があればぜひコメントで教えてください。
では、甲子園を応援でも楽しみましょう!